アダムとイブからはじまり地上に多くの人間が増え、悪事をするようになった。神ヤハウェは人間をつくったことを後悔し、人間と他の生物を滅ぼすこととした。しかし、ノアとその一族は正直に生きているので助けることにした。
ヤハウェ神がノアに告げた。「全ての生あるものの終りの時がまもなくやってくる。おまえは脂のでる木(レバノンシーダ)で箱舟をつくりなさい。箱舟の中はいくつかのブロックにわけ内側と外側に瀝青(コールタール)をぬりなさい」。当時ヘブライの地にコールタールが吹き出る場所が何か所かあった。箱舟の長さは150m、幅は25m、高さは15mとしなさい。箱舟の屋根は50cmの厚みをもつ屋根をつけ、三層になつた部屋の横側にひとつずつ入口をつくりなさい。わたしはこれから洪水をおこし悪しき生き物を滅ぼす。ノアの家族と全ての動物のひとつがいを招きいれなさい。
大雨が四十の昼と四十の夜のあいだ地上に降りそそぎ地上の全てのものを滅ぼし150日間にわたって降り注いだ雨は全ての山々を水没させた。
その後、箱舟はアララト山にとどまった。水が引いたころあいを見てカラスを放ったが陸地が見えないので帰って来た。幾日かしてハトを放ったところ戻ってこなかったが、夕方になるとハトはオリーブの葉をくわえ戻ったことで陸地が現れてことを知った。