スペインが世界の覇権を握り「無敵艦隊」により富の独占がおこなわれていたことに対しエリザベスのイングランド海軍は海賊もまじえた海軍を組織し対抗した。
1588年5月9日、無敵艦隊130隻は兵士5万5,000人、真鍮大砲1,500問、鉄製大砲1,000門で武装しリスボン港を出港し英仏海峡に向かった。一方、イングランド海軍は197隻であったが殆んどが商船(海賊船)で42門の砲しか備えていなかった。
7月31日の夜、アルマダ海戦の攻撃を開始した。イングランド艦隊は風上にまわり右翼後方からスペイン艦隊の提督が乗った艦船に集中砲撃を加えた。艦隊司令官の乗っている艦船が事故を起こし爆発した。この艦には艦隊の金庫が積まれていたことから沈没したことに衝撃が伝わった。
この頃の戦艦は速度を増す為、軟材であるレバノン杉で建造されることが一般的であった。一方、イングランド艦隊は海賊の意見を取り入れ、船足は遅いが硬材のオークで船を建造するとともに内部に隔壁を設け樽つくりの経験を活かし強固な構造をとり入れていた。
なお、そのころの大砲は数発撃つと海水をかけ冷さないと砲身が焼け使い物にならなかったことや海上の荒波で命中率は極めて低くいものであった。そこで、イングランド海軍は船ごと相手戦艦にぶつかり軟材で出来た単純構造の船を沈める作戦をおこなった。
この海賊戦法が功をそうしスペイン無敵艦隊を完膚なきまでたたかれた。その後の世界の7つの海にユニオンジャックがはためきイギリス繁栄のさきがけの海戦となった。