現代科学の先端であるリニア新幹線の空気抵抗を減らし浮力を増す構造はすでにバイキンヅが水力学の形状を採用し美しく優雅なV字船体をを造り内海外海を航行でき荒海にも耐えうる驚くべき構造を備えていた。
少々の暴風雨でも物資、食料、武具に兵士100人を乗せ運行できたといわれている。彼らは設計図もなく地面に絵を書きそれぞれの持ち場で木を伐り船材をつくり、毛織物で帆を編み揚げ降ろしができた。この戦船をバイキングは多いときは600隻を保有していたそうでである。
その船の構造は先端から船尾まで芯となる一本の材を用いた。そこに約90cm間隔で横木である竜骨材を取付けた構造になっていた。これが竜骨船のいわれである。ノールウエイで発見されたバイキングのゴックスタッド船は全長23.3m幅5.3m排水量20トンであり充分に航海に耐えうるものであった。船体の板材はなんと2.5cmの考えられないの厚さで、板長さは約90cmと船の重量を軽減していた。板材は5本の鉄リベットで止められ強度を増し船の安定も増していた。
この材料はヨーロッパオークが主でキール(keel)はカンバ材、帆柱は松材も用いることがあった。また、防水効果と強度を増す為に油とタール(石炭や木材を乾留したもの)を塗1年間保管しバイキング船として用いた。さらに、帆船航行の折りにオールの穴から海水が入らない様内側で塞ぐ構造になっていた。
竜骨船1隻を造るには大きなヨーロッパオーク100本を必要とし、特に伐ったところの生材を使うことが特徴である。生材は柔らかく形状に合わせ変化し易いことからの発想であったと考えられる。なお、船主の流線型部分の材料は木も曲がり部材や枝の曲がり部分は材が傷まないようにあらかじめ図り樹を倒す前に伐りだしている。このことであの敏捷性や当時の世界に類のない時速35kmの速度を確保している。バイキング船は担ぐことも先端船尾が同形状のための後退航行も可能であった。
白兵戦では船と船を繋ぎ戦ったという。