世界を支えるユグドラシル · 05日 1月 2020
北欧の神話、山室静の著書に世界をつらぬいてそびえる大木ユグドラシルがある。その詩。わたしは覚えている太古に生まれその昔わたしを育ててくれた巨人のことを九つの世界九つの根を地下にはりめぐらした、あの世界樹をわたしは覚えているこの木は大きなトネリコだといわれるが、ふつうはユグドラシルと呼ばれている。意味は恐ろしいものといわれ大神オーディンの別名であり、ドラシルは馬で「オーディンの馬」という。その後、天地がつくられ、人間が生まれた。 ユグドラシルは全世界に梢(こずえ)を広げ、天まで突き出ている。三つの根は、神々のところに、もう一本は巨人の国のところに、三番目の根は死者の国に届いている。この根の下には泉があって、毒竜ニドヘグが根をかじっている。巨人の国に伸びた根の下には、ミーミルの泉があり、知恵と知識をたたえている。神々のところの根は天に伸び、その下には、ウルドの泉があり神聖な泉のそばで神々は会議し、いろいろと決定をするのだ。 ミミールの泉の番人は水を飲むため知恵のかたまりになっている。ある日、賢いオーディン神がやってきて水を飲ましてくれと頼みましたがミーミルの番人はこれを断ったがオーディンはねばった結果。番人は一口飲ませてもいいがお前の片目をくれればといった。オーディンはすかさず片目をえぐり泉に投げ込んでたっぷりとミーミルの水を飲んだ。こうして、ますます賢くなったが、その後「片目の男」といわれた。 ウルドの泉は最も神聖な泉で三人のノルンが住んでいる。ノルンはギリシャ神話のモイラで人間や世界の運命を司る女神でウルドは運命。グェルダンディは現在、スクルドは未来の三人といわれる。さらに、泉には二羽のハクチョウが泳いでい るとか。神々の他には小人や妖精がいて人間の子供が生まれると必ず訪ねて来ての子の運命を定めると昔話にでて来る。 樹の梢には大きなワシがとまっていて、飛び立とうとすると世界に風が起きる。梢と根を行ききするリスがワシに毒竜の悪口を言い、毒竜にはワシの悪口を言うからワシと毒竜は仲が悪いのだという。